やぶれ&かぶれ

ぼろぼろの人が主に職場で書く日記

「推し」ができた

気が付けばずいぶん何も書いていなかった。

その間何をしていたかというと…率直に言うと若い男にウツツを抜かしていた。いわゆる「推し」が出来たのだ。

今まで熱量の低い人生を送ってきており、広く浅くという感じで特別何にハマってます!というものはなかった。10代の頃、周りがSMAPだグレイだラルクだ盛り上がっている時もふーん、という感じで「誰が好きなの?」と言われても特に誰もいないものだから当時何となく感じが良いと思っていた「別所哲也」と答えたりしていた(別に不思議ちゃんを演じていたわけじゃないけれど今思えばそういう演出に見えていたかもしれない…急に恥ずかしくてたまらなくなってしまった)。そんな自分に今年、突然推しが降ってきた。

どこかで「推しは作るものではなく、ある日突然現れるもの」みたいな文を読んだがまさにその通りだった。ある日突然、キラキラの階段を推しが降りてきた。以前のブログにも書いたが、私の好きな男と言えばかまいたちの濱家のような顔でいわゆるイケメンには今まで悉くセンサーが反応しなかった。綺麗な顔だね…と思うだけ。それが私の推しときたら小さな顔にぱっちりした目と細い鼻、つるつるの肌と髪。まごうことなきイケメン。今までは何も感じないはずたったものに、綺麗さにぶん殴られている。「顔が綺麗」ということは私の中で今まであまり価値がないことだったけれど、推しの美しさを目の当たりにすると、綺麗に産み育ててくれた親御さん、周囲の人たちに感謝せずにはいられない。

推しを愛でる専門のTwitter、インスタ、TikTokのアカウントまで作ってしまった。でもTikTokは相変らず怖い。Twitterでは今まであまり接したことがなかったオタクの人たちと交流している。オタクの人たちは〇〇くんの二重の幅で眠りたいとか二重の幅に住みたいとかとにかく二重の幅が好きだ。そしてそれに「わかる」となってしまう自分が怖い。二重の男をこんなに好きになったことがない。

グッズも買った。推しの写真が印刷されたアクリルスタンドもある。はじめは「これどうすんの??」と思ったがかわいくてたまらない。ケースに入れて連れて歩いて写真を撮ったりしている。在宅勤務の時はパソコンの脇に置いたりしている。家で一人で飲酒するときも傍らに置く。涙が出るぐらい癒されるのだ。これを聞いて「気持ち悪」と思う人が多くいるだろうと思う。不快にさせてしまい申し訳ありません。実際友達にも「こわ」と言われたが「シルバニアファミリーを連れて歩くのと一緒だッ!」と一喝して事なきを得た。

自分や自分の周りの世界がすごい勢いで変化していくのを感じる。もうすぐ40歳になるのにこんなことになるとは思わなかった。昔から流れよう流されようの精神で大きな流れに抗わずやってきた。飽きっぽい自分なのでどこに流れ着くかはわからないけど、この濁流にもう少し飲まれていこうと思っている。